意志が弱くて何度も禁煙に失敗していた私が最後に煙草を吸ってから13年が経ちました。
ほんとは、自分らしくないから4月1日のエイプリルフールからにしようかと思っていて、
3月31日は準備期間のつもりだったのが、その後吸うこともなく続いてしまいました。
本気でやめる気になった理由は二つあります。
ひとつは、生涯の親友となるはずだった人が白血病になり、ドナーが見つかっていなかったから。
ドナーになろうと掛かり付けの医者に相談してみたら「何を言っているんですか! あんたのようなボロボロの身体では無理!」
当時、仕事のストレスがひどくて、煙草に逃避するヘビースモーカーでした。
元々気管が弱かったのでボロボロ。他の障害も併発して、医者に「いつ死んでもおかしくないよ」と言われていました。
白血病になった親友は、中学の頃、ひとつ釜の飯を食い、同じ部屋で寝起きしていた仲。20年ぶりくらいに再会し、仕事のやりとりもしていました。
頑張り屋で、アマレスのオリンピック候補にもなった奴でした。病気をしても腐らず、変わり果てた外観になっても、最期までユーモアを放ち、健全な精神を保っていました。
なんとか奴のドナーになれる身体になろうと禁煙を決意しました。
もうひとつは、幾度も望みが叶わなかった末、ようやく育とうとしていた子がいて、子供のためにも煙草の害の無い家になって迎えてあげたいと思ったから。
でも、その子の心臓の鼓動は止まってしまいました。
今でもX線写真の子の姿を眺め、なでています。まだヒトの形にもなっていない、何が何やらよく判らない写真でも、確かに生きていた唯一の自分の子です。
自分のためだと出来なくても、人のためだと案外意志が強くなるものかもしれません。
禁煙なんて絶対に無理だと思っていた自分が、もう13年煙草から離れています。
そして、この禁煙を大事にしたい。2つの命と自分が関わっていた証しですから。
彼らがいなかった、自分もこの世にはいないかもしれない。
彼らに助けられた命とも言えるので、吸っちゃいけないなと思っています。
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イラスト館たま、・・・
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