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日本橋丸善/関修一先生/ペリーヌ物語:通風口



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日本橋丸善/関修一先生/ペリーヌ物語

マレーカンポンという料理屋さんに行く前に日本橋丸善に入りました。
昔よりも使い勝手の良い普通の大型書店になっていました。
日本橋の丸善は以前は上品だけどジャンルが特殊でした。
今はジュンク堂と合わさったためか、どのジャンルも層が厚くなり、
自分の趣味の民俗学、妖怪、歴史、語学、江戸美術なども、他の大型書店には無かった本が多く置かれています。
これは好みの本屋さんだ♪
資料本などをゴソッと購入。

関修一さんの原画展をやっているではありませんか!
ヴァイキングのビッケや日本昔話、名劇シリーズのキャラクターデザインや作画監督をされたお方。
大好きな「ペリーヌ物語」も♪
(再放送してるのを今朝知ったばかりです!)



展覧会は3階のギャラリー。
しっかり描かれたカラーの原画がいっぱい♪
背景とキャラクターが、鉛筆線ときっちり塗られた水彩で描かれています。
これは勉強になる。
ペリーヌの絵が多くて嬉しい♪
先生がいらっしゃいました。眼光が鋭い!

関先生の画集を購入。
先生からサイン頂いてしまいました。



お話もさせて頂きました。
私「ペリーヌ物語が好きで、絵の仕事をしていきたいと思い、勉強しました」
関先生「ペリーヌ物語は再放送で?」
私「いえ、本放送で」
関先生「え?え? じゃあ、小さい頃ですね」
私「高校の時です」
関先生「え?」
私「それから高校の終わりに日本アニメーションを受けました」
関先生「ほ〜〜〜っ!」
私「次のシリーズからやってもらうことになるけど、下手くそだから相当勉強しないといけないよと言われました。下手じゃ会社の足手まといになるから、絵を勉強し直してから出直そうとやっていたら、人生が違ってきてしまいました」
関先生「それで正解だよ。アニメーターでは食べていけない」
私「いえ、なりたかったですよ。でも私は不器用で、やはり難しかったでしょう」
関先生「いや、ならなくて良かったよ。アニメーターでは食べていけないから」
私「ドン臭くて…でもなんとかリアルな絵などをじっくり描いて、もう30年くらい絵の仕事をしています」
関先生「おお!すごいね。やっぱりアニメーターにはならなくて良かった。食べていけないから」
私「本当にアニメーターになりたかったんですよ。先生ありがとうございます」
関先生「いや、ありがとう...」


「ペリーヌ物語」は、物語文学の王道「貴種流離譚」に分類されるでしょう。
そして「血統主義」の物語。昔話や少年少女物語の多くは「血統主義」です。
物語の主人公は、運命的な(王者の)血統であることが明かされることによって、最後には幸せを得ます。
本人の能力や努力が無くても良いのです。血統があれば。
水戸黄門の印籠もその一種でしょう。
しかし「ペリーヌ物語」は、「血統主義」でありながら、血統の価値を覆しています。
ペリーヌは、血統があろうと無かろうと関係なく、その人柄によって幸せになれた主人公。
そこに惚れ込みました。

ペリーヌという少女は、両親と共にインドから祖父の居るフランスへと長い旅をします。
途中のボスニアでお父さんに先立たれ、パリでお母さんは病死し、ペリーヌは独り、祖父が経営する大工場のある村にたどり着きます。
そこで祖父が、お母さんのことを大事な息子であるお父さんをたぶらかした悪い女だとと思い込み、お母さんを憎んでいることを知ります。
お母さんは、聡明で、とても真面目な人で、お父さんとは純粋に愛し合っていたのですが...
ペリーヌは、これでは自分も受け入れてもらえない存在であると悟り、孫であると名乗るのを恐れ、
偽名を使い、トロッコ押しの仕事を得て自活します。
そして、村の王様のような存在でありながら、冷たく心を閉ざし視力も失った祖父を陰ながら案じます。
ペリーヌは、悲劇に沈むような子ではなくて、常に生活の中にささやかな工夫や楽しみを見つけて暮らします。
英語を話せる彼女は、ある時、英国技師の意見を伝えて工場の問題を解決し、トロッコ押しから通訳に抜擢されます。
やがて、祖父はペリーヌの生真面目さと有能ぶりを見込んで、彼女を秘書にして、自分の住む大邸宅に住まわせます。
祖父は息子がインドで死んだとは知らず、後継者として引き戻そうと、弁護士に消息を探させていましたが、
息子の死を知ると生きる希望を失い、病に伏せってしまいます。
ある日見舞いに来た息子の乳母から、ペリーヌの顔が亡くなった息子にソックリだと聞き、もしやと、弁護士にペリーヌの素性を調べさせます。
この時までに、祖父はペリーヌを最も信頼出来る者として好ましく思っていました。
もし彼女が自分の血縁でなかったとしても、ペリーヌはかけがえのない存在になっていたのです。
ペリーヌが自分の孫娘であって欲しいと、祖父は狂おしいほどに想い願います。
そして…調査から戻った弁護士は二人の前で、ペリーヌが実の孫であると伝えます。
祖父は、ペリーヌの顔を見たい一心で、危険を押して目の手術を受けました。
祖父と孫娘は幸せな日々を迎えます。


(この絵は10年前に自分が描いたものです)

・・・・・・・

イラスト館たま、・・・http://tamah.web.fc2.com/il.html





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