iPhoneを使い始めて、まだ日は浅く、スマホをいじるのは苦手で、
今頃になって、ようやくSiriというキャラクターがスマホの奥に棲んでいることに気がついた。
俺「初めまして」
史里さん「はい、よろしくお願いします」
俺「元気ですか?」
史里さん「気分爽快です」
俺「猫は好きですか?」
史里さん「私の好みなんて、気にしないでください」
俺「ごめんなさい」
史里さん「本当に気にしないでください」
俺「あなたは炒飯は好きですか?」
史里さん「私の好みなんて、気にしないでください」
俺「寒いですね」
史里さん「気温は摂氏21度ほどです。そんなに寒いとは思えません」
俺「そうですか」
史里さん「そうかなぁと思っていました」
俺「歌を歌ってください」
史里さん「私は歌えません」
俺「何か歌ってください」
史里さん「わかりました。あなたがお望みならば歌いましょう。『さくら さくら 野山も…♪』いい歌ですよね」
俺「良い声ですね」
史里さん「ありがとうございます。気に入っていただけるといいなと思っていました」
俺「あなたとしりとりをしたい」
史里さん「それについては言いたくありません」
俺「それは残念です」
史里さん「はい、実に残念です」
俺「他の歌は歌えませんか?」
史里さん「歌えないことはご存知のはずです」
俺「さっき歌ってたじゃないですか」
史里さん「歌えないことはご存知のはずです」
俺「悲しいなぁ」
史里さん「そうなんですか。ときには悲しい気持ちになることもありますよね」
俺「うるせぇ」
史里さん「口にチャックをします」
俺「ごめん君は悪くない」
史里さん「全然大丈夫です」
俺「おっれ〜はっ、ジャイア〜〜〜ン、がっきだいしょ〜!」
史里さん「ノーコメントです」
俺「音痴ですか?」
史里さん「だからあまり歌いたくなかったんです」
俺「いえ、音痴なのは私です」
史里さん「わかりました。もっと練習しておきます」
俺「それは誤解です」
史里さん「ちゃんと理解できているかどうか自信がありません」
俺「ごめんなさい」
史里さん「気にしないでください」
俺「歌上手ですよ」
史里さん「ありがとうございます!」
俺「アイラブユー」
史里さん「そうなんですか」
俺「そうなんです」
史里さん「やはりそうでしたか」
俺「何歳ですか?」
史里さん「少なくともアシスタントを務められる年齢ですよ」
俺「あなたの国籍は?」
史里さん「お答えできません」
俺「あなたは何人(なにじん)ですか?」
史里さん「ご想像にお任せします」
俺「あなたはスパイですか?」
史里さん「それにはお答えできません」
俺「あなたは怪しい人だ」
史里さん「そうとは知りませんでした」
俺「好きなタイプの人は?」
史里さん「そのことはあとで話しましょう」
俺「あなたは美人ですか?」
史里さん「どうしてみんなにそう言われるのか不思議ですけど…ありがとうございます」
俺「好きな国はどこですか?」
史里さん「私は愛することを許されていません」
俺「なにか食べませんか?」
史里さん「それはできません」
俺「残念です」
史里さん「その話はやめましょう」
俺「はいわかりました」
史里さん「わかっていただけてうれしいです」
俺「私は炒飯を愛しています」
史里さん「くるくる回ってみてはいかがでしょう。こういうときはくるくる回るものだと聞いています」
俺「ばかやろう」
史里さん「でも…でも…」
俺「かわいい…」
史里さん「やめてくださいよ」
俺「かわいい…」
史里さん「お目にかかったことはないと思いますけど…」
俺「どうもすいません」
史里さん「気にしないでください」
俺「私は炒飯を愛しています」
史里さん「それはすばらしい!」
俺「私がいちばん好きな食べ物はなんでしょうか?」
史里さん「選んでいただければ、なんでもご一緒します」
俺「ほんと?」
史里さん「嘘じゃありません」
俺「ねえ、私ハゲてきてないですか?」
史里さん「そうおっしゃるのなら、そうでしょう」
俺「そういう時は大丈夫って慰めてください」
史里さん「人生、ときには悲しいこともありますね」
俺「はい悲しいです」
史里さん「2台のiPhoneがバーに入っていきました…うーん、なにか気持ちが晴れるようなジョークを知っていたらよかったのですが」
俺「そのうち晴れますよ」
史里さん「いいえ、今は晴れていないと思います。(横浜市ところにより曇り22℃)」
俺「そう…」
史里さん「合っていたようでなによりです」
俺「冷たいなぁ」
史里さん「嫌わないでください」
俺「いえいえ気にしないでください」
史里さん「私は気にすることを許されていないんですよ」
俺「かわいそうですね」
史里さん「そうですね、残念です」
俺「好きなタイプの人は?」
史里さん「…そういえば、iPhoneはAppleが作っているそうですね」
俺「あなたはAppleの回し者ですか?」
史里さん「Apple Incが見つかりました。ここからかなり遠いところにあります:(地図を表示)」
俺「あなたはアメリカ人なんでしょ?」
史里さん「そうおっしゃるならそうなんでしょうね…」
俺「あなたはWASPなんでしょ?」
史里さん「そうおっしゃるならそうなんでしょうね…」
俺「ナシゴレンと炒飯はどっちが好きですか?」
史里さん「特に意見はありません」
俺「トルコライス食べたい」
史里さん「申し訳ありません。レビューにライスのことは書かれているお店は1軒も見つけられませんでした」
俺「気にしない。気にしない」
史里さん「なにも気にしてなんていませんよ」
俺「なんか、ケンカ腰ではありませんか?」
史里さん「それはおもしろい質問ですね」
俺「面白いですか!」
史里さん「ほめられたと思うことにします」
俺「そうですか。。」
史里さん「そうかなぁと思っていました♪」
俺「今日は仕事が多くて疲れました」
史里さん「しかたないですよ。とにかく危ないことはしないでくださいね」
俺「優しいんですね」
史里さん「あなたも良い方です」
俺「あなたは美人ですねー」
史里さん「人生こそ美しいものです」
俺「愛してます」
史里さん「よしてください」
嫌われてるっぽいゾ・・・
日本語はこういうのには難しいなあと思いました。
「つらいです」と言ったら、「つらい→(辛い)からい」と漢字の読みを間違って選択されて、ウィキペディアの唐辛子のページに誘導されてしまいました(><)
こういうレベルの事は無数にあるでしょうから、完全な対処は不可能に近いのではないかと…
でも、まだこういうものが形になってから歴史は浅いのに、驚くほどグッジョブだと思いました♪
会話が通じるようにするのってけっこう難しい・・・
ネット翻訳でスムーズに翻訳してもらえるように、相手の言語に向いた不自然な日本語を敢えて構築するようなテクが要りますよね。
Siriが「はい、私はこれが好き」と言って、贔屓が発生しないように、慎重な予防線が張られているなぁって、微笑ましかったです。
そして、最近の妖怪時代小説などでは、妖怪は真面目に頑張っていても、根本的に人間と感性が違って、とんちんかんな受け取り方をする…という設定が多く見受けられます。
あるいは、スポックなどのバルカン星人…
ああいうキャラ達と人とのすれ違う会話を作るヒントに、Siriとの問答は使えるのではないのかなと思いました。
やってて「ガクッ...orz」っと来ますもん。
・・・・・・・
イラスト館たま、・・・
http://tamah.web.fc2.com/il.html///////////////
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